2020年06月01日

考え方の癖を知ること


こんにちは。
武蔵浦和メンタルクリニックの木曜日担当のカウンセラーです。
緊急事態宣言も明け、皆様は如何お過ごしでしょうか。

本日で私が担当する最後の回となりますが、今回は『考え方の癖を知ること』についてお話をしたいと思っています。

足や腕を組んだり、よく言う言葉があったり…。私たちは自然と習慣化されたもの、『癖』を持っています。目には見えませんが、認知つまり“考え方”にも『癖』が存在します。

よく「いつも私は失敗している」とか「1つミスをしたらもう全部だめだ」と思考えてしまうなど、そういうことに覚えはありませんか? 実はこれにも『考え方の癖』が現れています。


『考え方』の癖には種類がたくさんありますが、今回はその一部ご紹介致します。


〇べき思考
「〜すべきだ」「〜しなければならない」という考え方です。
“べき”や“しなければならない”は高い基準や厳格なルールを設定し、自分を縛ることになります。そして、この高い基準に合わせようとエネルギーを多く注ぎます。この考え方が強いと、少しの失敗でも許すことが出来なかったり、エネルギーを使い過ぎて疲弊してしまうことも起こったりします

〇白黒思考
物事を「白」か「黒」かのみの極端で判断し、灰色(つまり間やあいまいな状態)がない考え方です。例えば、人間関係においても「好き」か「嫌い」しかなく、「嫌い」になった途端に直ぐに縁を切る、というのも白黒思考によるものの1つです。この癖により、行動が極端になりやすくなります。

〇先読み
「〜かもしれない」「〜にちがいない」と悲観的な予測を立ててしまう考え方です。悲観的な結果を予測して、落ち込んでしまったり、行動に消極的になったりなどが起こります。

〇自己批判
何かが起こった際に責任が自分にあると過度に思い込む考え方です。この考え方が強いと、実際には責任がないことでも「自分が〜しなかったからこうなったのではないか」など自分を責めてしまうことが起こります。また、過度に自分を責めるので落ち込んでしまったり、自分に自信が持てなくなることも生じます。



一部紹介しましたが、あてはまるものはありましたでしょうか?

「あてはまってしまった」「この『考え方の癖』を持っていてはいけない」ということではありません。私たちは誰でも『考え方の癖』を持っています。そして、この『癖』は自分を上記したように苦しめてしまうこともありますが、助けになっている・自分の強みになっている部分でもあります。

例えば、“べき思考”の考え方の癖があったとしましょう。「ミスなく仕事をすべきだ」と考えた場合、とても丁寧にそして一生懸命に仕事に向かうことが出来ると思います。
また、“先読み”の癖があれば、先のことを考えているので事前に準備をしたり計画立てたることに繋がると思います。

大事なのはまずは自分にはどんな『考え方の癖』があるかを知っていることです。
この『癖』を知っていることで、自分を苦しめる方向に働きそうになった時には立ち止まって考え直すことが出来ます。そして、『考え方の癖』を自分の強みとしても活かしていくことにもつながります。

ここで説明した『考え方の癖』については、認知行動療法という心理療法の理論になります。
セルフケアとしても用いられ書籍がたくさん出ていますので、興味があればぜひ見てみてください。何かヒントになるものがあるかもしれません。

参考までに、文末のURLは厚生労働省がうつ病の方のために作成した認知行動療法の資料となります。
無料で見ることが出来ますので、認知行動療法というものがどんなものかを知るには良いと思います。



読んでいただいてありがとうございました。


https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/04.pdf






posted by 武蔵浦和メンタルクリニック at 11:49| 埼玉 ☔| カウンセリング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

今をどう過ごすか 




こんにちは。武蔵浦和メンタルクリニックのカウンセラーです。

6月になり、なんだか心も慌ただしく感じられている方も多いかと思われます。
季節も梅雨が近づき、
疲れやすさやだるさを感じられやすい時期かもしれません。

加えてステイホーム期間を経ての行動の変化は
通常の生活よりもずっと私たちの脳や体を疲れさせます。

自宅や室内で過ごす時間が増えると、
外からの刺激や変化が少なく、
限られたものになりがちです。

私たちの体や脳はその環境に今慣れている状態です。

一方外に出たり、久しぶりの人にあったりすると
それだけでこれまでにない多くの刺激が
私たちの知覚に入り込んできます。

急に多くの刺激にさらされるので、
当然脳はその処理が追いつきません。

情報の多さに、取捨選択が追いつかないということが
起こりやすくなるのです。

これらの反応が、
集中しにくさ、思考のまとまらなさ、
疲れやすさとして自覚されやすいでしょう。

活動しはじめは、
これまで以上に集中がしにくく、
些細なミスを生じやすくなります。

しかしそれは当然の反応です。
なんとかしようと過敏になるよりも、
そういう過程だと思って通り過ぎるのを待つのが良いでしょう。


ここで、適応障害について少し触れておこうと思います。


適応障害とは、新しい環境にうまく適応することができず、
様々な心身の症状が現れることによって
社会生活に支障を来すものを言います。

・不安、憂うつな気持ち、焦りや混乱など、普段あまりなかったような感情の乱れがある
・眠れない、食欲がわかない、体がだるい、疲れやすい、頭やお腹が痛いなど、特に病気があるわけでもないのに体調が悪い
・朝出勤(登校)したくない、仕事(学校)に行っても帰りたくて仕方ない、物や人に当たりたくなるなど、行動面に不調が出てくる

これらは適応障害でよくみられる症状ですが、
今の状況では、だれもが似たような体験を経験する可能性があります。

多くの場合が一時的なもので、
ペースをつかむにつれ軽減されていきますが、
こうした症状が一か月以上続く場合は
耐え続けるのはかえって苦痛を強め、
症状を慢性化させてしまいます。

長引くようでしたら是非受診を検討してください。


外の状況に合わせていくことも大切ですが、
ご自身の体の調子にも目を向け、
行動を自分の調子に合わせていくことも大切です。

今懸命に働いている医療従事者や生活に必要な業務に携わる方々を
ねぎらい、いたわる気持ちも大切ですが、
自分自身をねぎらい、いたわる気持ちも忘れないでくださいね。
posted by 武蔵浦和メンタルクリニック at 11:20| 埼玉 ☔| カウンセリング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月28日

変化への不安をどう対処するか 



こんにちは。武蔵浦和メンタルクリニックのカウンセラーです。


感染防止対策も普及し、
感染を避ける日常が私たちにとって当たり前になってきました。


その効果もあり、
徐々に社会活動の再開の兆しが見え始めています。


この兆しにも不安を感じる人はいるでしょう。



これまでの生活に慣れたところで
次の段階の生活スタイルに移行させるということは
やはり「変化」として
私たちには経験されます。


こうした「変化」がチラつき始めると、
私たちは先行きを考えて「不安」になります。


こうした不安は、
実際に起こっていることではなく、
実際にはどうなるか分からないこと、
どうなるか分からない未来に対する不安です。


頭の中に勝手に思い浮かんでくる空想(妄想)みたいなものが
不安を生み出してしまうのです。


やってみないと分からないだから、
心配したって仕方がない。

始まってみないと分からないのだから
不安に思っていても仕方ない。


確かにその通りです。

ですが、そうした不安による空想やネガティブな考えは
勝手に頭の中に浮かでんくることが多く、
考えないようにと別のことに集中しようとすると
疲れてしまうか、
かえって落ち着かない気持ちになってしまうことがあります。


こうした時にも役に立つのが、
以前にもご紹介したマインドフルネス瞑想です。


私たちが不安の空想(妄想)をしている時、
現実と想像の区別があいまいになってしまうことがあります。


静かに体と心を落ち着け、
自分の心の感覚と体の感覚に気づくことで、
ネガティブな思考にとらわれない
「今生きている自分の感覚」を取り戻すことができるでしょう。


何か正しい答えを導き出しそうとしたり、
未来の不安に構えてあれこれ準備をするのではなく、
今の自分の感覚に気づき、
判断せずにそのままを受け入れる。

そんな時間があっても良いのではないでしょうか。


まだまだ気を緩めてはいけないと言われますが、
どんなに気を引き締めても、
心を緩める時間はきちんと確保して行きましょうね。


posted by 武蔵浦和メンタルクリニック at 17:16| 埼玉 ☔| カウンセリング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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