2011年09月30日

アルツハイマー病の予防



認知症は高齢者における障害の一つであり、その半数を占めるアルツハイマー病患者は

世界で3,390万人と推定され、40年後には1億人以上に増加すると予想されています。



従来この病気への対処は治療のみに限られていましたが、

発症する原因(危険因子/リスクファクター)を解明するということは

病気の予防にもつながるため、特に高齢化社会が急速に進む先進国において

その解明は急務で、現在世界中で研究が進められています。




最新の発表は、Deborah E. Barnes助教授、Kristine Yaffe教授

(カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF,サンフランシスコ))によるものです。

論文タイトル:「The projected effect of risk factor reduction on Alzheimer’s disease prevalence」

(危険因子是正によるアルツハイマー病(AD)患者数への予想効果)、

Lancet Neurology(2011; 10: 819-828)




それによると、「修正可能な7つ(@喫煙,A低身体活動,B低教育水準,

C中年期高血圧,D糖尿病,E中年期肥満,Fうつ
)が含まれ,

これらが関与しているとみられる症例は最大で世界の症例の半数に上る」とし、

これら7因子すべての影響を25%減らすことができれば,

全世界において300万人のAD患者を予防できる可能性があるとしています。



ADに関わる影響の大きさは因子によって異なり、

大きい順に、低教育水準(19%)、喫煙(14%)、低身体活動(13%)、うつ病(10%)、

中年期高血圧(5%)、糖尿病(2.4%)、肥満(2%)となっており、

米国に限ると、低身体活動(21%)、うつ病(15%)、喫煙(11%)、中年期高血圧(8%)、

中年期肥満(7%)、低教育水準(7%)、糖尿病(3%)となっています。




また、ほかにも中年の高血圧、糖尿病、喫煙、肥満脳萎縮と思考能力低下に関連している

といった研究結果も発表されています。また、これについては、

早ければ10年後までに脳萎縮をもたらし、認知機能障害につながる可能性があるとしています。

(参照:Newrology(2011.77:461-468))





老後を健やかに過ごすヒントは、高齢者が畑仕事や家事といった労働に従事し

大家族の中の一役を担っていた

日本の古き良き時代にあったのではないか深くと考えさせられました。


これを機にスポーツの秋といきますか


出典 Medical Tribune 2011.9.22
版権 メディカル・トリビューン社
posted by 武蔵浦和メンタルクリニック at 19:48| Comment(0) | 医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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